漢方薬
ほとんどの場合は腰痛で痛みの症状が現れた場合、消炎鎮痛剤や筋肉弛緩剤を薬として内服することがあったり、外用薬として使用することが多くあるでしょう。しかし、このような薬を長期的に使い続けていると効果が見られなくなったり、胃腸機能に障害をもたらす可能性が高くなります。
そのような腰痛に悩む患者さんが行う治療法の一つとして、漢方を使う場合もあるでしょう。腰痛で漢方を処方してもらう場合は、一番腰痛改善に使用される漢方の一つが、「芍薬甘草湯（シャクヤクカンゾウトウ）」と呼ばれるものです。
この漢方薬と言うのは、芍薬という生薬と甘草という生薬から作られており、どちらの生薬にも痛みを緩和する作用があると言われています。また芍薬甘草湯は、市販の物で簡単に手に入れることが可能となっています。
しかし、市販の物の場合では、副作用を起こす危険性が高いといわれているので、注意が必要となってきます。出来ることであれば、漢方専門の医師などに処方してもらうことをおすすめします。
痛みを緩和する作用があるといわれている芍薬甘草湯は腰痛の他にも、肩こりや生理痛などにも効果があるとされています。また、八味地黄丸（ハチミジオウガン）は腰痛だけでなく足や腰の冷えにも効果があると言われ、多くの人が悩まされている腰痛からくる坐骨神経痛にも疎経活血湯（ソケイカッケツトウ）などが効果があると言われています。
このように漢方と言うのは、現在症状が現れている痛みを緩和することがあったり、なくしたりするだけでなく、冷えや高血圧が解消されたりするなど、体調そのものを良くする効果があるのが特徴といえるでしょう。
しかしながら、完全に漢方に頼っていれば、腰痛が改善されるというわけではありません。漢方薬には相性というものがあり、使用する患者によって効果が顕著に表れる場合もありますし、いくら飲み続けても効果がない。患者がいるのも事実です。
漢方は鎮痛剤や弛緩剤と違って、必ず効果があるという物ではなく、腰痛を引き起こしてしまっているような生活習慣の改善なども一緒に行っていく必要があるでしょう。
