腰痛 治療

脊椎分離症と腰の痛み

腰痛になるのは中高年やお年寄りの方だけとは限りません。腰痛とは無縁に思われる比較的若い年齢であっても腰痛になる可能性は十分にあります。特に激しいスポーツを行っている方に多く見られる腰の痛みに、「脊椎分離症」というものがあります。

 

この脊椎分離症とは、一体どんな病気なのか紹介してみます。脊椎分離症というのは、脊椎にある椎弓の最も細くなっている部分が分離している状態のことをいい、主に第四腰椎と第五腰椎に起こることが多くあります。

 

脊椎分離症の原因として考えられるのは、大人とは違いまだ骨が成熟していない少年期にスポーツなどで腰の曲げ伸ばしや捻り運動を繰り返す動作を続けることによって、腰へ必要以上に過度な負担を掛けてしまうことによって、徐々に骨が分離していき「疲労骨折説」が原因として挙げられます。

 

しかし、このような分離症だけでは、痛みなどの自覚症状が出ない場合が多いようです。また、長時間同じ姿勢で立っている状態であると、分離した箇所が不安定なため、周辺のじん帯や筋肉に負担が集中することになり痛みが発生するようになります

 

また、腰を反らせた場合や横に曲げたりした場合においても、腰の痛みを訴えるケースがあります。この脊椎分離症の治療法としては、保存療法がまず第一に挙げられますので、無理な運動をせずに安静にしていることが大切になってきます。無理をせず安静にしていることで、徐々に骨が繋がっていくことになります。

 

もし、腰に痛みが強く出る場合には、コルセットを装着して腰椎を固定するようにしたり、患部にブロック注射を行うことで痛みを防ぐようにする場合もあります。スポーツが好きな子供が腰の痛みを訴えるケースとしては、この脊椎分離症であることがほとんどなので、もし、スポーツをしているお子さんが腰の痛みを訴えるようであれば、この脊椎分離症を疑ってみてください

 

また、症状が進行して分離すべり症や椎間板ヘルニアなど、症状が悪化してしまう前に、できるだけ早く専門の医師に相談することが大切になってきます。