腰痛 治療

腰痛と脊椎カリエス

腰痛の症状が現れる病気の一つに脊椎カリエスという病気があります。ほとんどの人はこの脊椎カリエスという名前の病気があることを知らないと思います。ですので、脊椎カリエスという病名を初めて聞いたという人も多いと思いますが、この脊椎カリエスという病気は、肺から血液を介して結核菌が脊椎に転移してしまい、強い痛みを生じさせる病気となっています

 

骨関節の結核の中で、一番多く見られる疾患として知られています。脊椎カリエスは別名で結核性脊椎炎とも呼ばれています。既に結核にかかっている方はもちろんですが、以前に結核にかかった経験がある方も、体内に潜伏している結核菌が、何らかの理由で抵抗力が低下してしまい、再び動き始めると、脊椎カリエスにかかる危険性があるので、十分注意する必要があります。

 

最近の傾向としては、高齢者の方が多く発症されています。原因として考えられるのは、家族や周囲にいる患者などから感染することがあったりします。他にもステロイドを常用している方、人工透析を行っている方など、著しく免疫力が低下している方なども発症が見られるので注意しなければいけません。

 

脊椎カリエスの症状としては、最初は腰痛の症状から始まりますが、発熱したり、体を動かすと痛みが強くなったり、更には安静にしている状態であっても痛みが出てくることもあります。

 

病気になってしまうと結核菌が脊髄を破壊してしまうことになるので、痛みは相当強いものになります。痛みがひどくなると、排尿・排便などに障害を起こすことがあったり、下肢の麻痺などもあらわれてくるので注意してください。

 

脊椎カリエスの治療としては、結核の治療を行っていくので、抗結核剤などの化学療法が一般的に用いられます。椎間板を中心に、広い範囲にまで病巣が及ぶことになると、脊髄が破壊されるようなことになってしまい、背骨が曲がって形成されてしまうこともあるので注意しなければいけません

 

このように、骨が破壊されてしまい、変形しやすくなってしまうことから、手術で病巣を取り除くようにしたり、骨の移植手術を行うこともあります。